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びっくりしました。

ハローワークの求人票を見直せば人が採れると聞いていましたし、僕は10年以上求人広告をつくってきたので、そのノウハウをつかって書けばまだ戦えるんじゃないかとも思ってはいましたが、こんなハイスペックな人が採れるなんて。

これだけ人手不足だ、採用難だというニュースばかり見てると、何やってもダメなんじゃないかと思えてきますが、まだまだやれることはありますね。

大手サイトや紹介会社にお金を払って採用できる体力のある会社はそれでいいかもしれませんが、多くの会社ではそうはいきません。

できるだけお金をかけずに採用したい。そんな会社さんにぜひ試していただきたい方法です。
1、ハローワークに求人票を出そう
2、求人票はラブレター
3、できるだけ最大文字数で書こう
4、応募前の見学を受け付けよう

1、ハローワークに求人票を出そう

ハローワークに出しても来ないっしょ。
来ても、たいした人じゃないっしょ。

みんながそう思っているからこそ、実は穴場なのかもしれません。

タイトルにあるように中小企業(社員21名、パート30名ほど)の運送会社さんの求人票(職種は倉庫の軽作業)を見直したところ、

元・大手自動車メーカーグループ会社人事
元大手自動車部品メーカーの幹部

を採用することができました。

そんな人を無料で採用できる可能性があるんですから、ハローワークに求人を出さない手はないですよね。

2、求人票はラブレター

もちろん、ただ出すだけではダメです。

なら、どうするか。
徹底的に「求職者の目線に立って書く」んです。

もし、採用したい人が30代半ばの経験者なら、結婚してこどもがいるかもしれない。だったら、給料が下がるのは困るだろうな、残業や休みのことが気になるだろうな、と想いを巡らせて、いま会社としてできることを書く。

もし、採用したいのが子育て中のママなら、こどもの急な発熱で遅刻・早退せざるを得ないことが気がかりだろうな、とか、近くにスーパーがあることを書けば「帰りに買い物して帰れるな」と思ってくれるかな、とか。

採用したい人の生活にまで想いをやって、書く。求人票はラブレター。そう思って書けば、きっとこちらの条件ばかりを押しつけるような求人票にはならないはずです。

3、できるだけ最大文字数で書こう

それから、それぞれの項目をめいっぱいまでつかって書くようにしてください。ちょろっと書いてあるより、いっぱい書いてあるほうが熱量も伝わるし、何より情報量が多い。だから、めいっぱい書きます。ちなみに各項目の最大文字数は下記です。

■職種14文字×2行
事業内容90文字
会社の特徴90文字
仕事内容297文字27文字×11行)
求人条件特記事項216文字
(27文字×8行)
備考208文字26文字×8 行)

求人票って、なんとなく役所の書類みたいなので必要最低限で済ませてしまいがち。たくさん書くのは面倒ですし、忙しいのでササッと書いて出しちゃいたいですよね。

でも、多くの会社がそうされているので、逆にたくさん書くことで単純に目に留まりやすくなるんです。

もちろん、ただダーっと流し込みで書くと読みづらくなってしまうので、「■」とか「◎」とかで段落を分けたり、見出しを立てて見やすくすることも忘れずに。

窓口の方には「そんなにたくさん書いても来ませんよ」と言われるケースもあるそうなのですが、現にいい人が来てるので、そこでめげずにたくさん書いてください。

4、応募前の見学を受け付けよう

これも「求職者の立場に立つ」という話に通じる話。どんな会社かもわからないのに「応募」ってハードル高いですよね。

でも、見学なら行きやすい。応募するかどうかは見学してから決めてください、としておけば、求職者も気が楽ですし、求人を出すほうもとりあえず「会う」「見てもらう」ことができるのは大きなメリットではないでしょうか。紙面では伝わらない会社の雰囲気や、担当者の人柄をアピールできれば、そこから応募へつなげることもできるはずです。


「求職者の73%が応募前にためらってやめた経験があった。そういう人の背中を押すニーズがある」とディップの笠松利旭執行役員。実際、同じ求人内容でも「体験・見学」をできる方が、できない方に比べ応募数が4割多かった

そう。これはアルバイトのケースですが、少なからず転職においても同じことが言えるのではないでしょうか。

お金をかけるより汗をかける会社に

結局は、これに尽きると思います。社長や採用担当をされている方に熱意があって、実際に汗をかいて採用活動されている会社には、いい人が来る。

なんか最後に根性論みたいになってますが、そういう熱意とか気持ちって、求人票の文面だったり、行動にも表れるんだと思うんです。

ご紹介した運送会社の担当の方も、アドバイスをもとに「もし自分が求職者だったら」という目線で求人票や無料の採用ツールをどんどん自分で作成しちゃう方でした。

面接に来られた元大手メーカーの人事の方に応募の理由を尋ねたところ、

「こんなに親切な求人票は初めてで感動しました。こんな求人票をつくる会社はいい会社に違いないと思って応募したんです。」

という答えが返ってきたそうです。

お金はかけたくない、でも人は採らないといけない。そんな会社の社長やご担当の方はぜひ、ハローワークの求人票を見直してみてください。

※ちなみに参考にしたのはこの本(↓)。ハローワークの求人に強い社労士さんが書かれたものです。

   


ほんなら、また。


松田広宣


ARAWASコピーライター

OKa-Bizビジネスコーディネーター

   

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